ウレタン塗膜防水通気緩衝工法で改修するのがベストな陸屋根はコレ

query_builder 2021/04/20
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ウレタン塗膜防水通気緩衝工法で改修するのがベストな陸屋根はコレ

いつも申し上げている事なのですが、防水材料や工法は実に星の数ほどあります。でも国産防水材で施工直後、材料の不良で漏水したという例は皆無か、限りなく0に近いです。私も25年防水工事に携わっておりますが、そういう例は1件も遭遇しません。ですから防水工事をしてもなお漏るというのは大抵、


1)そもそも施工範囲外に漏水原因があった。(調査見立ての問題)
2)現場の状況に不向きな防水材・防水工法を採用した(材料工法の選定の問題)
3)適切な下地調整を行わなかった。または不適切な防水施工手順を行った(施工技術の問題)


以上の「重大な3つの要因」はとても大切な事なので、ひとつひとつ噛み砕いて追々詳しく述べていきたいと思いますが、本日は逆に「こういう現場にはこういう防水工法が向いていますよ」シリーズ第一弾「ウレタン塗膜防水通気緩衝工法で改修するのがベストな陸屋根はコレ」をお届けします。

ウレタンゴム塗布(堺・泉北のひかり化成)

ウレタンゴムとは合成ゴムの一種で、ウレタン結合、エーテル結合、エステル結合を同時にもった網状構造の高分子物質ラバー(ゴム)を言います。ウレタンゴムは、耐油性,耐摩耗性にすぐれた高強度のゴムが得られることから、ソリッドタイヤ,ロール,ベルトなどの機械部品をはじめ多くの工業用部品に使用されています。防水工事に使用するウレタンゴムは被着体(下地)の亀裂に追従できる弾性が特に求められます。ウレタンゴム系塗膜防水(所謂ウレタン防水)は、液状ウレタンゴムを塗り付けて、塗布した材料が化学反応して硬化すると、ゴム状の弾性に富む一体性のある防水被膜が形成されます。 液状の材料を使って現場で仕上げる工法なので、設備架台基礎や手摺基礎のような複雑な形状をした部位でも継ぎ目のない完全にシームレスな防水被膜が生成できます。

国土交通省X-1仕様にて(堺市中区)

一方「ウレタンゴム系塗膜防水通気緩衝工法」とはウレタンゴムを塗布するにあたって、先行して通気緩衝シートを敷き、その名の如く、下地の含有水分を分散し通気させ脱気装置により排気し、下地のケレンでは除去しきれなかった細かな凹凸や現況の過去の何らかの塗布物がウレタンゴム塗膜防水層に悪影響を与えないよう緩衝させる工法です。公の仕様で言いますと、国土交通省の「オレタンゴム系塗膜防水X-1仕様」になります。以上の優れた特長を活かした「ウレタンゴム系塗膜防水通気緩衝工法」の最適な現場とは


1)伸縮目地が切ってあるシンダーコンクリート(含有水分の多い下地)で
2)動かせない設備架台基礎や手摺基礎等がある比較的広い陸屋根です(狭小な面積では通気緩衝工法のメリットを100%生かせません。)


防水押えシンダーコンクリートでしたら、基本歩行用なので防滑対策として、トップコートは骨材入りのノンスリップタイプがいいと思います。

立上り脱気口(藤井寺某邸)

脱気装置は防水材メーカーにもよりますが、一般的に50~100m2に1か所水上側に均等に設置します。既存の伸縮目地を撤去し、落ち込み防止の意味で薄アルミフラットバー等比較的強度のある素材で目地を蓋をして、伸縮目地空洞を通気工法の脱気路に使用します。伸縮目地の最も水上側目地交差部に脱気筒をアンカー固定して設置します。脱気筒に蹴躓き危険だという場合は


1)手摺があれば水上側の手摺りの外側に設置する
2)脱気筒を目立つように黄色や蛍光色で着色するかテーピングする
3)「立上り脱気装置」<上写真>に替える。(パラペットや塔屋の立上りに設置して下さい)


「ウレタンゴム系塗膜防水通気緩衝工法」の価格(工事費)の大阪圏での相場は平米当り6,000~8,000程度です。

2)で「動かせない設備架台基礎や手摺基礎等がある」といいましたが、写真のようにここまで基礎類が密集していますと通気緩衝シートや補強クロス施工は難しく、出入隅角のリスクも高いので、むしろ補強クロス等を省略し、ウレタンゴム層の塗回数を増し塗り厚3mm以上の厚塗りするか、一般ウレタンゴムを高強度ウレタンゴム※に変更することが得策です。


※人気の製品例
AGCポリマー建材株式会社「サラセーヌA/堅鎧タフガイ」 
田島ルーフィング株式会社「GO-JINゴージン」  
株式会社ダイフレックス「アスミックNB」 


「高伸長高強度ウレタンゴム系塗膜防水」の価格(工事費)の大阪圏での相場も平米当り6,000~8,000程度です。

高強度高伸長ウレタン塗膜防水(施工地:大阪市浪速区)

大阪・堺のひかり化成ではこのように「10年間防水性が確保できる防水工事のご提案を」という視点から既存の陸屋根の状態に最適な防水下地調整と防水材と防水工法をご提案申し上げます。また、ひかり化成はどういう理由で防水材・防水工法を選定したのかをお見積に添え書きさせて頂きますので是非ご参照願います。

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